―以下、卒業式でのスピーチ―

 

“Life isn’t about finding yourself.　 Life is about creating yourself.”

「人生とは自分を見つけることではない。人生とは自分を創ることである。」と私の大好きな劇作家であるGeorge Bernard Shawは言っています。

 

「自分探し」ということばがよく使われますが、私は好きではありません。なんだか、今の自分を否定してしまっている気がするからです。

 

もちろん、「自分ってどんな人間なんだろう」と、自分を見つめることも大切で、卒業生の皆さんは、進路を考えるうえで自分と向き合い、自分について考える時間が多かったことだろうと思います。

 

でも、いくら見つめても自分の人生の意味がみつかるわけではないし、「自分探しの旅」に出ても、どこかに「自分」が転がっているわけではありません。だからこそ、今日から皆さんには、なりたい「自分づくり」を始めてほしいと思います。

 

ちょっと思い浮かべてみてください。「こんな人になりたい！」そのために必要なものはなんですか？　それを全力で手に入れましょう。今手に入れたいものは、きっと目に見えないもので、手に入れるためにはかなりの覚悟と努力が必要でしょう。

 

Take care to get what you like, or you will be forced to like what you get.

「好きなものを手に入れることが肝心だ。さもないと、手にあるものを無理に好きにさせられるはめになる」

手に入れたいものを手に入れようとするとき、もちろん失敗もするでしょう。間違うこともあるでしょう。今振り返ると私は失敗だらけの人生を送ってきていますが、そのたびに違った風景に出会い、新しい人たちに出会い、そこから新たな可能性が生まれることもしばしばでした。失敗を恐れることはありません。

 

A life spent making mistakes is not only more honorable, but more useful than a life spent doing nothing.

「間違いを犯してばかりの人生は、何もしなかった人生よりも、あっぱれであるだけでなく、役に立つ。」

とバーナード・ショーは言っていますが、その通りだと思っています。

とは言え、とんでもない失敗や間違いをしてしまって取り返しがつかない！　と思うことも、人生には何度かあるものです。私も「この人にはもう顔向けができない！」とか、「いっそ消えてなくなりたい」と思ったことも、一度や二度ではありません。

ショーは次のように言っています。

 

We are made wise not by the recollection of our past, but by the responsibility for our future.

我々は過去を振り返ることによってではなく、未来に対する責任によって賢くなるのである

 

間違いや失敗をしない人はいません。やり直しのきかないこともたくさんあります。人として大切なことは、それをしっかり反省した後の行動です。信頼を回復できるように責任を持って行動すれば、必ずわかってもらえます。失敗を恐れず、今日から一歩踏み出してください。

 

He who has never hoped can never despair.

「希望を抱かぬ者は、失望することもない。」

 

と言いますが、

 

This is the true joy in life, the being used for a purpose recognized by yourself as a mighty one.

「人生における真の喜びは、偉大だと思える目的のために生きることである」

 

なりたい自分になって、喜びにあふれた人生を送ってください。

 

卒業おめでとう。

 

 

３年２組担任　南　美佐江

 

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