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2024.11.05 生徒の活躍

1年生 生徒の活躍 -ストーリーテリング・コンテスト-

過日、桜花学園大学(名古屋)主催の「第15回英語ストーリーテリングコンテスト」に本校1年2組の奥野永愛さんと、西野麻咲さんが出場しました。KIHSからは毎年1人ないし2人の生徒が応募・出場しています。
今年は、英語が大好きな1年生のフレッシュな女子生徒二人を連れての参加でした。普段、学内のみでの英語学習環境で、彼女たちにとっては入学後初めての外の大会経験でした。まさに、大海にいざ行かん、というなかなかの勇気ある行動だったと思います。

準備と練習

この二人は、夏休み中も連日朝から夕方まで学校に登校して自習をしていた、意欲溢れる勉強熱心な生徒たちです。
選んだ絵本は、“I’ll Always Love You”(邦題:『ずーっとずっと大好きだよ』)でした。

あらすじ: 少年と愛犬エルフィーの物語。少年とエルフィーは共に成長します。少年の背が伸びる一方で、エルフィーは太って動作も鈍くなります。ある朝目が覚めるとエルフィーは亡くなっていました。深い悲しみにくれながらも少年は後悔しません、なぜなら毎晩「ずーっと大好きだよ」と伝えていたからです。

愛犬を飼っていたら、あるいはいなくても涙なくして読めない名作です。私も、かつてまだ幼かった娘たちに読み聞かせながら、毎回最後は声がうわずり上手く読めませんでした。

このコンテストは、スピーチとは違い、聴衆をいかに惹きつけられるかが重要です。発音、イントネーション、表現の豊かさ、目線、声色、そして映像の工夫が求められ、英語のみならずその他のスキルも重要視されます。毎年、他校の優秀な高校生たちが多彩なパフォーマンスを披露してくれるので、演者も聴者も楽しめる大会です。
何も知らない二人の生徒たちは、手探りの中で自分たちの作品披露に向けて準備を始めました。

まずは暗唱するところから始めましたが、1人ではなく2人の掛け合いなので息を合わせていかねばなりません。初めはセリフに集中するあまり、タイミングがちぐはぐであったり、声が小さかったり、苦労しました。
コンテスト間近になっても未完成のままでした。
おそらく大きな焦りがあったと思いますが、私の方が随分やきもきしていたのはここだけの話です。

桜花学園大学へ

いよいよ当日。早朝、快晴!大阪難波から特急「ひのとり」に乗車して向かったのは名古屋。名古屋からさらに名電に乗ること30分弱。降り立った駅は、ローカルな雰囲気も残しつつも、国指定史跡・桶狭間の戦いが繰り広げられたとされる名所として有名な場所です。
桜花学園大学はその近くに位置している女子大です。のんびりゆったりとした学びの時間を過ごせるであろうキャンパスに到着し、控室としての部屋に案内されました。

リハーサルまでの時間は約2時間、本番まで3時間。他の部屋から漏れ聞こえる他校の大きな練習の声を聞きながら少し焦りを感じましたが、平常心を装うことにしました。もうここまで来たら、持てるものを十分に発揮するしかありません。リハーサルまで出来ることをしました。

そしてリハーサル

実は一同、重大なことに気付きました。
マイクは使えないため、自声でのパフォーマンスになるのですが、声が圧倒的に小さかったのです。
客席の真ん中に座った私のところに声がうまく届きませんでした。かといって、声を張り上げると、がなり声にしか聞こえません。なんと難しいことか。随分ショックを受けたであろう2人と一緒に控室に戻りました。

ほどなくして、本番前の全体集合時間となり、場所を移動しました。そこで最後の仕上げとして、それぞれが自分たちのセリフを唱え、二人のタイミングを確認し合いました。

いよいよ本番

会場の高校生たちはみんな堂々としているように見えました。隣を見ると、落ち着いているように見えて実は緊張している我が生徒がいます。頑張れ、大丈夫、You can do it! 私は心の中で祈っていました。

出番の2つ前には待機場所に行かねばならなかったので、生徒のスマホでの録画方法を聞いて、出ていく生徒たちを見送りました。
それでも何だか心配で、最後の声掛けをしようと扉の外で待つ二人にポインター(スライド画面を切り替えるため)の確認をしたところ、担当の生徒がきょとんとした顔をしました。…!!??まさかのポインターをどこかに置いてきた事態の発覚の瞬間でした!
どこに?控室に?
もう取りに戻る時間はありません。その時、主催者の先生のお声かけで急遽私がパソコン操作をすることになりました。

これまで、二人の間で阿吽の呼吸でしてきたことを、傍で見ていた私が操作するとなると、責任重大です。でも、心配しても仕方ありません。生徒たちの顔を見ると、幸い、落ち着き払っているように見えましたので、彼女たちの支障にならないように私が集中することにしました。
舞台に上がり、始まりました。出だしが肝心です。
いいよ、その調子。
でも、私は残念ながら操作に夢中で、あまり二人の声やトーンや、表情を確認することが出来ませんでした。
ごめんなさい。あの時、持ち物確認の声をかけてあげられていたらと自戒しました。

本番を終えて

終わって、座席に戻った二人の顔を見ると、やりきった感がうかがえたのでホッとしました。
今回は残念ながら入賞とまではいかなかったですが、初めての出場で彼女たちなりに精一杯頑張ったと思います。以下にそれぞれの感想を載せます。

奥野永愛
周りのレベルの高さや表現力の豊かさに驚かされるばかりでした。賞を取ることはできなかったが、この経験を糧に英語力、表現力を向上していこうと思います。

西野麻咲
他の発表者にたくさんの刺激を受けて、とても良い経験になりました。抑揚のつけ方から表情まで、幅広い表現力を見ることができ、自身の英語力向上にも繋げられると思いました。

ストーリーテリング ストーリーテリング

最後に

まずは出場しよう!というチャレンジ精神、そしてそれに向けての細かい工夫、練習、1人ではなく2人で創り上げていく醍醐味。大海原を航海して無事生還できたものの、もう少し何か方法があったのではないかという気づき。様々なことを体験できた非常に貴重な時間となったことに違いありません。この二人の今後の成長を願うと共に、他の生徒たちも彼女たちの後に続いて欲しいと願っております。

“The only source of knowledge is experience.”(知識の唯一の源は経験である)
     - Albert Einstein

英語科主任 安井香苗

 

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