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2020.01.29 Lesson

1年生を対象に留学生との交流会を行いました。

本校(関西外語専門学校)には、私たち中学卒業生が対象の『高等課程』、高校卒業生が対象の『専門課程』、また留学生が日本語を学ぶための『日本語課程』の3つの課程があります。

先日、同敷地内隣接の専門課程・日本語課程で学ぶ留学生との交流会を実施しました。

1年の生徒たちが9グループに分かれ、それぞれのグループに留学生が1~2人ずつ入るという形で交流会が始まりました。

生徒たちは、最初は少し緊張していた様子ですが、自己紹介等が終わり数分も経つと、留学生たちと英語で自由に意見交換する姿が見られました。趣味や日常生活についての話等、自分たちの身近な話題を中心に話が進んでいきました。留学生たちと思うように自分の意思が伝わらなかったり、話が上手く続かなかったり、自分たちの予想以上に苦労した生徒たちもいたようです。

参加した1年の生徒たちの感想の一部を紹介します。

 〇音楽のことや食など様々なジャンルの話をできて盛り上がり楽しかったです。次に行われたときは、もっと自分から質問して交流したいと思いました。

〇教育が人の根本的なものを形づくっていくと思っているのですが、国が違えば考え方や意見が違うので面白いです。

〇留学生と協力してグループで何かミッションをやってみたりするのもおもしろいかなと思いました。

〇先生たちとはまた違った距離感で交流することができ、楽しかった。

〇いざ日本の誇れるところはどんなところですか?と聞かれると、あまりよくわかっていなくて、もっとたくさん知っていればいいポイントを伝えられるのにと思って、もっと日本についても勉強しようと思いました。

交流会を終えて

生徒たちと留学生たちが交流する姿を見ながら、会話をするということについて考えていました。母語であれ、外国語であれ、人が会話するときには、最初から「こんなことを言おう」「こんなように言おう」と考えていても、なかなか当初思っていたようにはいきません。実際に会話し、相手の反応を見ながら、自分の考えていた内容や話し方を軌道修正することが必要になってきます。それは、例えばミュージシャンがコンサートで観客の反応を見ながら曲を即興で選択することと似ています。観客の反応を見ないで演奏をしていけば、観客との一体感は生まれにくく、観客は次第に演奏に飽きていってしまいます。観客を「自分の世界」に引き込み最後まで自分のペースで演奏するミュージシャンもいますが、多くは、大なり小なり観客とコミュニケーションをしながら演奏をしていきます。

会話で大切なことは、相手の反応や応答を見聞きすることです。特に文化的背景が違う人たちと外国語で会話する時は、普段友人たちと会話する時よりもはるかに緊張して会話しているはずです。展開が予想しにくい会話は、試行錯誤の繰り返しです。上手く自分の意思や意見を相手が理解したときよりも、上手くいかなかった時の方が「ああ、あの時はこういえば良かった」とはっきりと覚えています。この試行錯誤の過程を繰り返し、だんだんと会話すること自体を楽しむことができるようになっていくのだと思います。

会話の内容以上に大切なことがあります。それは、どれほど相手の話すことを真剣に聞くかということ、「聞く姿勢」です。母語であれ外国語であれ、相手の発話をいい加減に聞いていることは相手に伝わってしまいます。どれだけ自分が相手の発言を聞こうとしているかが、相手との関係性を作っていくうえで重要なのです。今回の交流会は約40分程度でしたが、生徒たちの「聞く姿勢」は素晴らしいものだったと思います。

今後、2年生の夏にはオーストラリアに約2週間の海外研修があります。研修中、ホームステイ先のホストファミリーや現地の英語学校の先生等、様々な出会いが待っています。ぜひ、現地では積極的に話すことともに「聞く姿勢」を大切にし、交流を深めてください。また、日々の生活での友人たちや家族との会話でも、相手の発言に少し注意を傾けてほしいと思います。日々の会話のちょっとした積み重ねが、相手との関係性や会話を変えるきっかけとなるはずです。

1年生担任 社会科 森川与志夫

 

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